読者からの E − m a i l

《「三国統一史」読破させていただきました。》


謹啓 
いまだ御面識を得ませんのに突然お手紙を差し上げます御無礼、御容赦のほどお願い申し上げます。当方、とある片田舎の高校に通っております、○○○(ジル)こと○○○○と申します。

では、口語に戻させていただきます(笑)

三週間ほど前に、春秋時代関連の調べものをしていて、「三国統一史」を偶然拝読させていただきました。読み始めてすぐにでもお礼申し上げようと思ったのですが、メールアドレスをお伏せになっておられるようで、お送りすることができませんでした。とはいえ、お礼の一言もなしにこれほどの史書を拝見することにためらいを感じはじめました。少し調べてもわからなかったのですが、今日やっと「××小説××名簿」というページの隅でメールアドレスを知ることができ、ご迷惑かとも思いつつこのような長いメールをお送りする次第です。

さて、この三週間この三国統一史を、多角的な視点・膨大な情報量に目からうろこを落とし続けながら読み進めさせていただきました。各所に引用された原典によって、読み比べ・解釈と味付けの加減がわかり(特に三国志のような簡潔な表記ですと重要ですね)、また豊富な図やグラフなどのデータも理解を大いに助けてくれました。

宦官・外戚・士大夫の三つ巴による国家の凋落。後の貴族の興隆につながる、重要でありながら正史や演義を読んだだけでは理解できない、名士というある意味不可解な身分。そして、庶民の文化や当時の価値観。

あるときは人の目を借り、または時空を超えた鳥瞰図で流れを掴む。遠い昔の遠い異国をあつかう三国志には、この三国統一史の紀年本末体が見事にマッチしていると思います。正史にはリアルタイムであるが故の欠点である、「情が入る・現代の常識と未来の常識の違いによって変わりかねない解釈について、配慮がなされない・それまでの時流、その後の流れを広く見た記述ができない」などがあります。補注など後世のものに欠点が多いのは言わずもがなです。その掴みにくいものに、なん通りもの角度から光を当てて浮かび上がらせるという見事さに、この三週間、常に知的興奮を覚え続けさせていただきました。おかげさまで追認試験に危うく落ちるところではありましたが。

それにしても、まこと歴史というものは人生という水滴が集まった河である、と痛感いたしました。

エリートであるが故の袁紹の弱さ、既存の常識に縛られてしまうという欠点は、激動を始めつつある現代社会においても、警鐘となります。曹操の出生からのハンディを辿っていくと、ナポレオンと同じ風を感じました。演義・正史とも常に悪役、愚者の典型であるように描かれる袁術の最期には認識を改めさせられました。若かりし孔明の苦悩とその妻、バベルのマクベス氏、あまりに己に厳しすぎた臧洪、ラストエンペラー涙の旅、田豊・審配・沮授の生き様……机の前でため息をつきうつむくこともしばしばでした。

後漢は内部の権力争いによって黄巾の乱を引き起こし、群雄割拠の後滅びた。曹丕(文帝)の魏は帝位を譲り受け、劉備の蜀、孫権の呉と中国を三分した。やがて蜀は魏に滅ぼされたが、その魏も晋の司馬炎によって国を奪われた。晋は呉を滅ぼし…

教科書に簡単に書かれた歴史です。つわものどもが夢の跡、とはなるほどこのことかもしれません。

さて、冗長な文を申し訳ありませんでした。メールアドレスをご変更されていないことをただ祈るのみです。

最後になりましたが、これほどまでの質量の充実にもかかわらず、これだけの期間でお書き上げになるとは、ご執筆は過酷を極めているのでは、と愚推いたしております。これから天候の不安定な季節になりますから、腱鞘炎や過労など、くれぐれもお体をおいたわり下さい。
末筆ながら、一層の御自愛御発展のほどお祈りいたします。

敬白




《三国統一志作者様》

PC 始められのが 「三国統一志」 発表の HP掲載が目的だった様ですが敬服致しました。 私もPC 始めたばかり、インターネットで初めて見させて頂きました。手作り感は初心者の私には嬉しいものがありました。文字の大きさ、手作り地図、楽しい写真、時々楽しい動画。いっきに学生気分に戻りました。(何十年前は確かにうら若き学生でしたが)友達にもすぐ広がりました。
 
人名が多いため、何度も元のページへ戻っては頭に入れては前へ進みました。(此れも頭の体操です。この年になれば) あらためて「三国統一志」の偉大さ認識いたしました。「よくぞあれだけ詳しく調査、研究された物だね。作者はかなり物好きか、どんな人かしら?」と、友達集まってお茶する時など話題になっていますよ〜。どんな人かな
 
第2弾はセンス良くリフレッシュされスタートなされました。段々面白みもまして進むのが待ちどうしい時もありました・・・・。
女性群としましては日本の歴史小説以外は、あまり歴史的の小説は敬遠しがちでしたが、「三国統一志」は知らず知らずの内に引く込まれて読ませて頂いておりました。
 
かなり目にも無理をなされていられるご様子。あまり無理せずゆっくり進んで下さいますように・・・・ご無理せず長く楽し気分で掲載していただけるのが読者の希望である事忘れないでください。ではこれからも楽しみに愛読させて頂きます
       (昔々の女学生より)




《繰り返し愛読させていただいて居ります。》

私は自称 「一級三国士失格第1号」 の、○○
○○こと、○○○○と申します、極く普通のサラリーマンでございます。以前から何か言いたくてウズウズ致しておりましたが、読者からのメールがお手元に届く事を知り、失礼を覚悟でこのメールを書いております。
(恐らく)私は、「三国統一志」の最初からの愛読者の一人だと思います。兎に角、先ずスゴゴゴゴゴゴ・・・・!!!!!と圧倒されるばかりで
何がスゴイのかさえも忘れて読み続けさせていただきました。 (第1版?の時の、型破りな文字の大きさや色使いには、些かビビリました
けれど) 何度も何度も読み返した今では、それもネット作品なればこその”好い味”が出ているなあ〜とさえ思う昨今です。

さて何はともあれ、私が一番お伝えしたかったのは、感謝と感動です。新しい節が発表されるのが常に楽しみで、次の節をわくわくしながら待って居る自分自身に感心しています。学生時代でさえもそんな体験を持った事の無かった自分を、すっかり嵌らせてくれています。御蔭で色々な事にも知的な興味が湧き、なにか生活に張りの様なものが出ています。

内容については物を言える様な人間ではありませんが、全くのシロウトだった私も、今や一端の?歴史ファンに成長させていただきました。作品中のあちこちに出て来る疑問や問い掛けを、自分なりに考えてみては、愉しい時間を持つ事ができるのも嬉しい点です。
然し、私程度の人生経験と未熟な知識では、未だ未だ文中に籠められている真の意味や、解釈すべき肝腎な所に気付けずに居るのでは無いのだろうか?・・・・と思い、スルメの様に熟読再吟味を心掛けてもおります。その結果、先日、知人の一人からショッキングな意見を聴かされました。それは諸葛亮が出蘆する朝の場面の事で、私は単に美しい風景描写だとばかり思っていたのですが、知人によれば、
「それは禅で言う空の境地を表しているんだよ!」と指摘されて愕然としたのです。思わず「えっ!?」と絶句。修業が足りぬ事を改めて思いしらされました。

また登場して来る人物のそれぞれの中に、自分や周囲の人達と共通する面も多々あり、人間勉強にもさせていただいております。未だ完結している訳では無いので、早急な判断は控えているのですが、それでも矢張り、好きな人物は何人かいます。そんな彼等が今後どう成ってゆくのか?虚像では無い真実の歴史の展開が楽しみです。更には各戦役の描写も面白く、手に汗握る緊迫感を覚えます。それに時々
顔をだすユーモアには、筆者様の「童」の如き悪戯心が垣間見られ、愉快です。

厖大な量の人物と出来事を上手く登場させる構成の確かさと深い洞察力、多角的な視点と切り口、また虚構と史実の対比などなど、シロウトの私如きが言うのもおこがましいでしょうが、「三国統一志」は 超一級品の史書だと思います。それには多大な陰の御苦労がおありだと推測いたしております。いよいよ第2部が再会されるという事で、ホッと安心致しておりますが、どうぞ私の様なファンが居る事も知っていただいた上で、体調の管理にはくれぐれもお気を付けられて、第5部完成まで是が非にも頑張ってくださいますように!!

長々と詰らぬ個人的な内容をお許しください。どうぞ御自愛され、益々の御発展をお祈り申し上げます。

敬具






※ 【筆者より】

少々私的な事を書かせて戴く。・・・・先日、日本一長い校歌を持つ高校の同窓会から、会報に短文を寄稿せい!
                                             との御達しが届いた。(110周年でもあるらしい。)
            
            指を折ったら4本折れた。卒業してから40年・・・は重い。で提出した。ーーやがて届いた。
         
         




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