〔エピローグ〕・・・・・(第T部あとがき)
                
今思えば、真にお恥ずかしい限りであるが、是れは筆者が50歳で三国統一志の筆を起こした直後の、己に対する在り方・矜持を詠んだ詩?である・・・・良いものをコツコツと、真面目に継続してゆけば、何時かは必ずや其れを認めて呉れる人は出て来る筈だ
・・・・との思いが籠められている様だ。と同時に、やや捨て鉢気味の自己陶酔も窺える。やれ○○賞だ××賞だのと一時期は持て囃される流行作家の作品も、ものの5年も経てばお蔵入りが多いではないか。《俺は千年の夢を追うのだ!!》と、まあ大変な鼻息嘯きではある・・・・然し今、私的な感想はともあれチト疲れました書く事にでは無く、パソコンへの打ち込み作業に対してである。
何せ、未だに解説書の横文字単語が解らず、途中でおっ放り出してしまう筆者である。右手は既に腱鞘炎気味。主治医には叱られ再三の入院勧告もお断りし続け、家族や浮世の義理にも背を向けての仙人生活1年半・・・・どうにか第T部の打ち込み作業が終わった次第。気が付けば、長期間のダルマさん姿勢の為に、体力がすっかり弱ってしまっている己にビックラ仰天ーーちょっと休養の必要を感じて居ます。とは申せこの間、励みになったのは・・・・《ああ、読んでいて下さる方が居られるのだ!》と云う、愛読者の皆様からの無言の後押しで御座いました。又、御奇特にも一部には、御自分のサイトに、望外な紹介をして下さる(多分お若い方?)も居らっしゃられる事(恐らくリンクフリーと云うのだと思いますが?)を知り、改めてお読み下さった皆々様に深甚なる感謝の念を表わして、御礼申し上げる次第であります。

ところで読者諸氏には、既に最初からお気付きの事とは思うが、第T部の劈頭章は、敢えて歴史時間を逆転させてある。むしろ〔第2章〕を最初にした方が混乱が少ないし、もう少しシャレタ色が出るだろうと筆者自身が思う。が、まあ機会が来る迄ウッチャラかして措きますので、読者諸氏のお好きな様に料理(読みこなす)して戴きたいと思います。又この事は他の章についても当て嵌まる事ですので、《何処から読み始めて何処へ繋げるのが最も歴史時間通りであるのか?》・・・・それは〔時の旅人〕たる読者諸氏に委ねるものとしまする。何故なら、3国は夫れ夫れ同時に、己の歴史時間を並行しながら去来滅生していたからである。要するに本書は既存のストリー小説の範疇には納まらぬ、叙事詩的要素も濃い作品なのである。他に適当な語が見当たらぬので一応は「歴史小説」と登録してはあるが、矢張【学術小説】であろうと筆者自身は思っている。とは言え、最初の願望では若い中高生にでも読める様にと思い、ほぼ全文にルビを付けたのだが、どうやら其れが仇となり、却って画面が読みづらくなり、残念ながら今は削除の方向にある。まあ、その外にも読みづらさは多々あるので休養の合間にチョコチョコ補訂・補填はする心算では居ります。

さて第U部のタイトルは壮大なる史劇(三国出現)である。歴史時間で言えば、西暦209年〜220年に相当する。それは、稀代の姦雄曹操の死と、関羽の死までが含まれる予定である。
この約10年の間に、中国大陸では更なる壮大な国盗りのドラマが展開されてゆく。メインは諸葛亮による《蜀》の建国の物語りと《魏》・曹操の最期の策謀、そして《呉》の歴代総司令官の絶妙なバトンタッチ。 そして勢力が3つに成った事に拠る、更に複雑な軍事行動と虚々実々の政事戦略の駆け引き・・・・一瞬たりとも眼の離せぬ緊迫の展開が待ち受けている。無論、それらを捲き起こすのは感情を持った、血の通う有限な人間達であり、重大な戦いの帰趨にこそ、その個々の持つ能力や人間力が大きく物を言う事となる。そして密かに進行してゆく司馬氏の遠謀・・・・・どうやら第U部には、第T部以上の面白さが、この10余年の史実の中に一杯詰まっている様である。まさに、
乞う御期待!である。

(尚、第U部再始動の1つの目安は、御愛読人数カウンターが10万の頃かな?と思っています。もし忘れずに居られましたなら、その頃にまた御来訪下されませ。)

それでは是れにて暫しのお別れで御座いまする。・・・・再見!!


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